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【無料】WordPressサイトを多言語化するには?手軽にできる方法から本格的な多言語化まで紹介

※本記事には広告が含まれます

「Webサイトでの発信を海外ユーザーにも届けたい」といった際に必要になるのが多言語化対応です。

今回は、初心者でも簡単に導入できるやり方から本格的な多言語化方法まで、WordPressサイトの多言語化にはどんなやり方があるのかを詳しく解説します。

WordPressサイトを多言語化する2つのアプローチ

WordPressサイトを多言語化する方法はいくつかありますが、大きく分けると以下の2つのアプローチに分類されます。

WordPressサイトを多言語化する2つのアプローチ
  • 自動翻訳ツールで多言語化する方法
  • 手動翻訳で本格的に多言語化する方法

自動翻訳ツールで多言語化する方法

1つ目は、自動翻訳ツールを使って多言語化する方法です。

この方法では、特別なカスタマイズなどは不要で、Google翻訳のようにブラウザ上で自動的に他の言語へ翻訳してくれる仕組みのため、翻訳用のテキストをあらかじめ用意する必要がなく、手軽に始められるのが特徴です。

また、自動翻訳タイプでは、自分で各言語を理解している必要がなく、例えばGoogle翻訳であれば100以上の言語に対応しているため、英語はもちろん、中国語やフランス語など、さまざまな言語に翻訳できる点も大きなメリットです。

一方で、自動翻訳タイプは翻訳の精度にばらつきがあったり、翻訳後のテキスト量が増減して、Webサイトのレイアウトが崩れて見える場合があります。

メリット〇 難しいカスタマイズ等が必要ない
〇 自前で翻訳テキストを用意する必要がない
〇 (Google翻訳)100以上の言語に翻訳できる
デメリット△ 翻訳の精度にばらつきがある
△ テキスト量が増減してWebサイトのレイアウトが崩れる場合がある
△ 各言語毎にSEO対策ができない

手動翻訳で本格的に多言語化する方法

2つ目は、自前で翻訳用スクリプトを用意する方法です。

この方法では、日本語用の「アバウト」ページと、それに対応する英語用の「ABOUT」ページを、それぞれ自前で用意する必要があります。

自分でスクリプトを用意できる方であれば、細かなニュアンスまで再現できるため、より正確で自然な翻訳表現を実現できます。

また、各言語ごとにページが存在することになるため、言語ごとにSEO対策ができ、より本格的な多言語サイトを構築できるのが特徴です。

一方、日本語ページと英語ページ(その他言語ページ)の紐づけ自体は多言語化プラグインが自動で管理してくれるものの、さまざまな場面でプラグインの仕様をある程度理解しておく必要があるため、自動翻訳ツールを使用する方法と比べると、やや難易度が高いと言えます。

メリット〇 細かなニュアンスまで再現できる
〇 言語毎にSEO対策ができる
デメリット× 自前で原稿を用意する必要がある
× プラグインの仕様をある程度理解しておく必要がある

自動翻訳ツールで手軽に多言語対応する方法

自動翻訳ツールを使ってWordPressを多言語化する方法として、おすすめな方法は以下の2つです。

方法①:Google翻訳を使う方法

1つ目は、Google翻訳を使う方法です。

■難易度
★⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎(1/5)

■おすすめ度
★★★⭐︎⭐︎(3~3.5/5)

■特長
プラグイン等使用しなくても、簡単にサイトを多言語化できる一方、翻訳時にURLが変わってしまったり、ヘッダー部分にGoogle翻訳のヘッダーバーが表示されたりするデメリットがある。

https://translate.google.com/?sl=ja&tl=en&op=websites

Google翻訳には、Webサイトを翻訳する機能があります。

こちらを使うことで、Webサイトに翻訳ボタンを設置し、そのボタンがクリックされた際にページを自動的に翻訳できるようになります。

なお、ボタンのリンク先は以下のように設定する必要があります。

https://translate.google.com/translate?sl=翻訳元サイトの言語コード&tl=翻訳先サイトの言語コード&op=websites&u=サイトURL

■日本語→英語に翻訳したい場合
https://translate.google.com/translate?sl=ja&tl=en&op=websites&u=https://e-valueworks.com/

■日本語→中国語に翻訳したい場合
https://translate.google.com/tran

メニュー内に「カスタムリンク」として翻訳ボタンを設置している例

上の「sl=ja」という部分は、翻訳元のサイト言語が日本語(ja)であること、また「tl=en」という部分は、翻訳先の言語が英語(en)であることを示しています。

翻訳したい言語のコードが分からない場合は、実際にGoogle翻訳上でターゲット言語を選択してみることで、その言語コードを確認できます。

方法②:GTranslateを使う方法

2つ目は、「GTranslate」を使う方法です。

■難易度
★⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎(1/5)

■おすすめ度
★★★⭐︎⭐︎(2.5~3/5)

■特長
ページ遷移などを伴わず、現在表示中のページを非同期で翻訳できるメリットがある一方、内部的には、2019年にサポートが終了したGoogle翻訳ウィジェットの仕組みを使っているため、今後の動作に影響する可能性がある。(すでにsafariで翻訳機能が動作しない、といった報告がされている。)

GtranslateはWordPressのプラグインですが、内部的には、過去に提供されていたGoogle翻訳ウィジェットの仕組みをそのまま使っています。

■原文
Yes, we use Google Translate widget for website which provides free phrase based machine translations, which makes it possible to make your wordpress website multilingual instantly upon installation.

■和訳
はい、私たちはウェブサイトにGoogle Translateウィジェットを使用しています。
これは無料のフレーズベース機械翻訳を提供するもので、インストールするだけでWordPressサイトを即座に多言語化できるようにします。

引用:Translate WordPress with GTranslate – WordPress プラグイン | WordPress.org 日本語

そのため、複雑な設定等必要なく、プラグインをインストール・有効化し、言語切り替えボタンを設置するだけでWebサイトを多言語化できます。

詳しい使い方は、本記事では割愛しますが、気になる方は「GTranslate 使い方」で検索してみて下さい。

参考:GTranslateの使用はGoogleの利用規約に違反しないか気になった方へ

人によっては、GTranslateの使用がGoogleの利用規約に違反しないか気になる方もいるかもしれません。

これは、GTranslateが内部で使用しているGoogle翻訳ウィジェットがすでにサポートを終了しており、現在は「非営利目的での使用に限り無料で提供されている」とされているためです。

参考:Google 翻訳のウェブサイト翻訳ツール – 非営利目的の使用に限り無料で提供します  |  Google Search Central Blog  |  Google for Developers

この件に関して、Google Translate Community内で同様の質問をして回答をもらっているユーザーがいたため、以下に引用として紹介します。

Google Translate Widget

■原文
I see that Google Translate Widget has been discontinued and is only available to share COVID-19 information. There is a GTranslate widget available for my blog which is working great, but when I load the script, it shows it loading Google’s translate widget being used in the background. Am I okay using this service or is it against Google’s TOS? I couldn’t find any partnership information between the two, and couldn’t determine if this is legitimate? Thanks!

■和訳
Google翻訳ウィジェットはすでに提供が終了しており、現在は新型コロナウイルス関連情報の共有目的でのみ利用できるようです。一方で、私のブログでは「GTranslate」ウィジェットを使用しており、問題なく動作しています。しかし、スクリプトを読み込むと、内部でGoogleの翻訳ウィジェットが使用されているように見えます。このサービスを利用しても大丈夫でしょうか? それともGoogleの利用規約(TOS)に違反するのでしょうか?両者の間に提携関係に関する情報が見つからず、このサービスが正規のものかどうか判断できません。ありがとうございます。

引用:Google Translate Widget – Google Translate Community

■原文

  • the widget is no longer needed; Chrome has its own built-in translation or use the API;
  • the  main issue is that could conflict with built-in translation engine;
  • There is no legal issue using it – it is just no longer supported and could cause technical glitches;

■和訳

  • ウィジェットはもはや必要ありません。Chromeには翻訳機能が標準で搭載されており、あるいはAPIを利用することもできます。
  • 主な問題は、ブラウザの組み込み翻訳エンジンと競合を起こす可能性がある点です。
  • 使用すること自体に法的な問題はありませんが、すでにサポートは終了しており、技術的な不具合が発生する可能性があります。

引用:Google Translate Widget – Google Translate Community

なお、この回答は、Google Translate Communityのコミュニティマネージャーも「Recommended(おすすめ)」としてマークしているようです。

実際に翻訳を用意して本格的に多言語化する方法(Bogoを使う方法)

実際に翻訳を用意して本格的にWebサイトを多言語化したい場合は、WordPressプラグイン「Bogo」を使う方法がおすすめです。

■難易度
★★★⭐︎⭐︎(3/5)

■おすすめ度
★★★★★(5/5)

■特長
一つのダッシュボード上で各言語のページを管理でき便利な一方、プラグインの仕様や使い方を覚える必要がある。

Bogoでは、単一のWordPressダッシュボード上で各言語ページを管理できるため、言語別に複数のサイトを分けて運用する必要がなく、更新作業やコンテンツ管理を効率的に行えます

一部仕様や使い方を覚える必要がありますが、無料で利用でき使い方もシンプルなため、多言語サイトを作りたい場合におすすめのプラグインです。

※当サイトはBogoを使って完全英語対応させています。
実際の多言語サイト完成イメージが気になる方は、当サイトを参考にしてみて下さい。

詳しい使い方は、以下の記事にて詳しく解説しているので、気になる方はこちらもご覧下さい。

まとめ

今回は、WordPressサイトを多言語化する方法と、それぞれの方法における難易度やメリット・デメリットを紹介しました。

多言語サイトを作成したいと考えている方は、参考にしてみて下さい。

今回は以上になります。最後までご覧頂き、ありがとうございました。

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